下鼻甲介粘膜焼灼術 (かびこうかいねんまくしょうしゃくじゅつ)
花粉症の治療には様々な方法がありますが、抗ヒスタミン剤などの薬の服用が一般的かと思います。薬の服用は、眠気などの副作用に加え、定期的な通院というデメリットがありますね。
なるべく少ない通院で対策をしたいという方には、鼻粘膜を焼く治療法をお勧めしています。
「レーザーで鼻を焼く」という治療方法は耳にする機会は多いかと思いますが、焼くといっても機材等によってやり方は様々です。 当院では「レーザー」、もしくは「電気メス」による焼灼の後、トリクロール酢酸も使用します。
レーザーは点で焼き、電気メスは面で焼くものです。
電気メスの方が広範囲に焼灼する事ができ、手術時間も短く済むのでおすすめしていますが、それぞれ特徴がありますので相談の上でお選び頂けます。
トリクロール酢酸は塩酸のような強い酸性の薬品。
これを薄めたものを綿棒で鼻の粘膜に塗布します。
薬品によって焼けた鼻粘膜が再生する時に、アレルギーを起こしにくものに変化するので、効果が長続きする事が特徴です。
レーザーや電気メスを使用した場合には効果は1年程と言われていますが、トリクロール酢酸を併用する事で5年程度効果が長持ちします。
日帰りの手術で通院は三度必要となります。
一度目の手術で片方の粘膜を焼き、二度目でカサブタの除去ともう片方の手術、三度目でまたカサブタの除去をします。 両鼻一度に済ませたいと言う方はご相談ください。
また、保険の適用ができますので、費用の目安は2,700円ほどと考えてください。 レーザーと電気メス、どちらを使用しても費用は変わりません。
施術後2ヶ月程度経過したら、もう一度来院いただきます。状態を確認し、場合によっては再度焼灼いたします。
においが分からなくなるのでは?
鼻の粘膜を焼くことで、嗅覚がなくなるのではとご心配の方も多いかと思います。
嗅覚への影響は個人差があり、影響がないとは断言できませんが、多少鈍くなることがあっても完全に嗅覚が無くなるという事はありません。